『総合技術監理 キーワード集 2021』変更・追加点
総合技術監理キーワード集2021概要
先日、発表された「総合技術監理 キーワード集2021」について解説します。
https://www.mext.go.jp/content/20201125-mxt_kiban01-000011214_9.pdf
1章の「総合技術監理」 については、変更なく5管理のキーワードが中心に変更となりました。
令和2年の択一問題を見ると、2020年に追加されたキーワードの出題が確認できます。
これは予想通りです。来年も今年追加されてキーワードは要チェックです。
以下に、各管理のキーワードについて、2020年度と比較してみました。
経済性管理
【キーワード数】 2020版 198個 → 2021版 199個 総数は1個増。
【追加キーワード】
工程見積もり ボトムアップ見積もり 類推見積もり パラメトリック見積もり 三点見積もり モンテカルロシミュレーション
【削除キーワード】
劣化防止 劣化測定 劣化回復 離散型シミュレーション 連続型シミュレーション
そこそこ入れ替わりました。見積もりについて新キーワードが追加されました。
人的資源管理
【キーワード数】 2020版 176個 → 2021版 183個 総数は7個増。
【追加キーワード】
労働三権(団結権・団体交渉権・団体行動権) 障害者雇用率 障害者雇用納付金制度 LGBTQ 雇用保険制度 労災保険制度
パワーハラスメント セクシャルハラスメント グローバル人材開発 マンツーマントレーニング
【削除キーワード】
団結権 団体交渉権 団体行動権
コロナ禍を意識している点があります。特に労働問題。
情報管理
【キーワード数】 2020版 194個 → 2021版 194個 総数は変更なし。
【大きな修正キーワード】
デジタル変革の技術 → デジタルトランスフォーメーション(DX)の技術
【削除キーワード】
なし
情報管理については、ほとんど変更なしでした。
安全管理
【キーワード数】 2020版 204個 → 2021版 206個 総数は2個増。
【追加キーワード】
リスク分析の前提条件 組織の内外環境の特定 分析の適用範囲の設定 労働安全衛生関連法 労働基準法
サイバーセキュリティ 不測事態 感染症・パンデミック 災害対策関係法等 ボウタイ分析
【削除キーワード】
リスク増加・機会追求[一般] 起こりやすさの変更[一般] 結果の変更[一般] 予防保全 事後保全 安全装置 危険予知
ヒューマンファクター
「安全管理の概念」に変化があります。注意しておくことです。デジタル化を意識しています。
また、追加削除の入れ替わりが多い管理です。
社会環境管理
【キーワード数】 2020版 169個 → 2021版 169個 総数変化なし。
【追加キーワード】
なし
【削除キーワード】
なし
社会環境管理は変化がありません。
さいごに
安全管理の概念が下記になりました。
「従来の安全管理では,労働安全衛生に関する取り組みや,火災や爆発などの個別被害形態毎に未然防止対策を検討することが中心であった。しかし近年,IoT導入などによりさまざまなものやシステム、組織、社会などが相互に関係を深め、企業等における安全の問題は、組織構造、マネジメント、工学技術、パンデミックも含めた社会環境などに大きく依存するようになった。そのため,安全管理は,個別に細分化した安全対策を実施するだけでなく,組織全体のマネジメントの問題として取り組むことが必要となってきている。本節では,安全の概念や安全に関わる制度・システム,およびそれへの対応の考え方などを扱う。」
黒字部分に注目して、安全管理の位置づけ(目的)を理解しましょう。
各管理の冒頭に、管理の目的が書いています。
論文攻略には必ず読むことをお薦めします。